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2015年07月04日

実は激しいPOTの個体差

POTについて考えてみます。
多くのサイト・ブログなどで、POTの構造や働き、抵抗値・カーブについて詳しく書かれていますが、個体差についてはあまり書かれていないようです。
多くの方が、250kΩや500kΩの音質の差を気にし、楽器店などで購入し自身で交換をしているようですが、実際にテスターを当てると250kΩや500kΩの抵抗値を持つPOTは少ないです。
1番メジャーであろうCTSなどは、誤差50kΩ前後は平気で出荷され、店頭に並んでいます。
酷いものは、それ以上の誤差があります。
ストラトには250kΩ、レスポールには500kΩ、一時期のレスポールなどには300kΩなどセオリーがあるようですが、実際には店頭でのパッケージ表示だけでは、いくつの抵抗値を持ったPOTかはわかりません。
先日、自分のストラトのボリュームPOTを交換しようと、250kΩのパッケージの袋を開け、抵抗値を計りました。するとテスターには283kΩの表示が。
つまり、数値的には250kΩより300kΩのPOTに近い値の個体でした。
僕の好み的には、300kΩ弱の物が合っているようなので問題ありませんが、人によっては問題にはなるかもしれません。
極端な例でいくと、元々223kΩのPOTにガリが出たため、250kΩの表記のPOTを買い、測定すると283kΩだった。この60kΩの抵抗値の誤差が音へ現れてしまいます。
そこに上乗せされるように、カーブ具合の個体差も加わってきます。
今まで使っていた500kΩPOTのツマミが5の位置で250kΩだったPOTが、同じカーブの物に交換後同じツマミ位置で、230kΩなどになってしまう事もあります。数値的にはもっと極端な物も存在するでしょう。
この個体差は、こまめにツマミを操作をする人なら、違和感を感じてしまうかも知れません。
しかし、POT選びはある意味運だと思います。
一つ一つのPOTの値・カーブ具合を測定して購入する事はまず不可能ですので、拘りたい方は復数個のPOTを購入し、理想に近い値・カーブ具合の物をその中から選ぶしかありません。
同様の理由から、アンプ・エフェクター類にも個体差が生まれる要因の一つになっていると思います。
勿論、この事を気にして、POTを選定して取り付けしているメーカーもあるかと思います。
そして先日、来店された方とボリュームを下げると音がコモると言う話をしました。僕も、自分の楽器で同じ経験があります。
そういった場合、多くの方がハイパスコンデンサの取り付けを考えるようです。
きっと、楽器屋さんなどでもハイパスを勧められるかと思います。
しかし、ボリュームを絞った時のコモりの原因は、POT・トーンコンデンサの値が自分に合っていない場合も多くあると思います。
僕の場合は、カーブの具合が良くないPOTが使用されていた事が原因でした。ですので、POT交換だけで無事解決しました。
ハイパスは、ハイを残すには効果的ですが、その分犠牲にする部分も多いので、そういった場合の選択肢として、POT・トーンコンデンサの交換を考えてみるのも良いかと思っています。
エレキギターは、楽器自体の響きに電気的な要素が複数絡んでしまっているせいで、アコースティックとは別の形で、非常に複雑な楽器になっていると思います。なので、音に何かの不満を感じた時、その原因を突き止めるのはなかなか難しかったりします。
自分の気に入る音を出すのは、ホント大変です。
気にしだしたらきりがないですね。。。
画像は、ある楽器から外したCTS 500kΩのAカーブのPOTです。
一番離れた448kΩと507kΩとの差は59kΩある事になります。
しかし、ある意味こういった誤差によって、良い音の楽器といわれている物が存在しているのも事実です。
つまり、自分に合った値・誤差を知る事が、自分の理想への一番の近道だったりするかもしれません。


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“初体験”フレット擦り合わせ・ナット交換

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フレット擦り合わせ・ナット交換という作業内容でした。
こちらのお客様は、擦り合わせ初体験ということで、ドキドキされていたようですが、作業後の状態も気に入っていただけたようで良かったです☆
作業前は、いつも低い弦高で弾かれているという事で、1mmの低い弦高を希望されていましたが、擦り合せをし1.5-2mm(1弦〜6弦)に調整し、お渡ししたところ、逆に低すぎると感じられたらしく、全体的に少し高く調整し直し、作業完了となりました。
基本的に、弦高は12フレット上で見るので、やはり不揃いのフレットのネックで低い弦高にセッティングするのと、きっちり擦り合わせをし、フレットの高さを揃えてから低い弦高にセッティングしたのとでは、感じ方がかなり違うという事です。
擦り合わせをすることで、各弦・各フレットの間隔がバランス良くなり、フレットが原因で音がビビる事もなくなりますので、実際に作業前より低めの弦高での設定が可能になりますし、バランスが良くなるために、感覚的にも低くなったように感じるのだと思います。
また、すり減ったり、整形不良のフレットを擦り合わせすると、作業によって頂点も整形し直す事になりますので、弦とフレットが点で触れ合うようになり、ピッチも良くなります。
それに、点で触れ合っている方が小さな力で押さえる事が出来ると思うので、フィンガリングも軽く感じるかと思います。


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