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2015年06月26日

ナット交換の時期

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ナット交換の時期

ナットは、消耗品であるということ、更には、楽器店に並んでいる新品状態で、ナットにある種の不良があるギター・ベースが意外にも多いという認識はあまりされてされていないようです。

消耗については、弦交換・チョーキング・アーミングなどにより、弦がナットの溝内で前後するのが原因だったり、また、ギターを倒したり、ナット部をぶつけたりしたことで、溝の高さが低くなってしまうこともあります。
中でもアーミングという行為は、ナットの溝内で大きく弦を前後させるので、ナット溝の減りも早いです。

また、新品状態の楽器でのナット不良については、ナット溝の高さ・幅・間隔・角度・溝の形状不良などが見られます。(フレットに関しても、新品時の不良は良くありますが、それはまたの機会に書くことにします。)

溝の高さが高いと、主にローポジションでの押さえにくさ・音程がシャープしてしまう原因に。また、弦高を下げたいのにブリッジを下げるとビビり音が出てしまう…などの原因になったりします。

溝の幅・溝の形状不良は、チューニングの安定性や、ナット部での不要な共振の原因になります。
トレモロアームを使う人は、特に重要な部分だと思います。
溝の幅は、弦に対して、適正な幅でなければなりません。厳密には、弦のゲージを変えたら、ナットも調整する必要がある場合もあると思います。
実際自分は、09からのゲージの弦と、10からのゲージの弦を使うギターとでは、それぞれのゲージに合わせて別の道具を使って溝調整をしています。

間隔は、見た目ですぐわかる部分です。
当工房では弦割りなんて呼んだりしてますが、各弦の幅の間隔ですね。コレもチューニングや弾き心地に影響している場合があります。

そして角度ですが、ナット部で弦は様々な角度がついてはいます。ペグの位置・ペグポストの高さ・ヘッドの角度など、理由は色々ありますが、そられらの角度に合わせた、溝の角度調整が必要であり、これも、チューニングなどに大きく影響しています。

では何故、新品状態にも関わらず、ナットは上記の条件を満たせず、適正ではない状態で販売されているのでしょうか?
正直なところ、一本一本を適正な状態で出荷していては、手間がかかり過ぎてやってられないからだと思います。
そしてそれは、大量に生産しなければならない人気のあるモデル・大手メーカー、海外ブランド、また、コストを抑えたい廉価版楽器に多くの見られるような気がします。
つまり、市場の多くの楽器がこのどれかしらに該当してしまっているという事です。(これは、僕が体験してきたなかでの確率であり、絶対的なものではありません。)
ただ逆に、非常に作りの良いメーカー・しっかりとした代理店さんの扱う海外ブランドなどがあるのも確かです。
つまり、新品状態でも疑うべき楽器があるという事です。

ナット溝の高さが低過ぎ限界の状態であると、弾く際に弦が1フレットなどに当たり、開放を弾くとビビリ音がしたり、弦がフレットを削っていってしまいます。
ですので、当工房に持ち込まれた高さの限界をむかえているナットは、交換を勧めさせていただいております。
逆に、溝が高い場合は削る事で調整が出来ます。

消耗品なので、定期的にチェックをしていきましょ!

また、ナットについて、ネックの反りについてなど、ちょっとした事でも何か気になった方は、楽器持って気軽にお店に遊びに来て下さい。
posted by Mesa at 00:00| Comment(0) | 修理 / Mesaの日記
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