
初めてのリペアショップ
僕が初めてギターの修理屋さん・リペアショップに行ったのは高校生の頃でした。
その頃、雑誌などで楽器の調整方法の記事を目にし、自分でも弦高やオクターブ、トラスロッドの調整を、こんな感じかなぁ程度の気持ちで雑誌などを見ながら始めるようになりました。
それから、ネックには単純な反りの他に “ねじれ” という状態があることを知り、高校生の僕は、上手くネックの状態を見る事が出来ないにも関わらず、自分のネックはねじれているのではないかと勝手に疑うようになりました。
そして初めて、リペアショップへ行ってみようと思うようになりました。
実際には有名なお店を3、4軒まわり、自分のギターのネックがねじれてないかを見てもらいました。
何故複数のお店をまわったかというと、どこのお店でも問題ないですょと言われたのですが、僕はリペアマンの言ってる事が信用出来なかったからです。(失礼なヤツです...)
高校生の自分の目には、自分の楽器のネックがどう見てもねじれてるように見えていたのです。
つまり、自分がきちんとネックの状態を見れなかった為に、僕は複数のお店をまわることになってしまったという事です。
実際には、ネックの状態・弦高などを見るのは結構コツがいります。
楽器の状態を確認する単純な作業ですが、リペアのお仕事をしているなどの方を除くと、ある程度楽器を弾いている方でも、高校生の頃の僕のように正確に状態を見れないという人は意外にも多いです。
楽器屋さんの店員さんなども、どこまで正確に見れるかは結構疑問だったりします。
しかし、実際に僕がリペアをお仕事にするようになった今でも、些細な事でも自分の楽器に対して何か疑問を持つ事はとても大切だと思っています。
高校生の頃の僕のようにリペアマンを疑うのもありだと思います。
自分が納得するまで悩む事も時には大切です。
発見や理解は疑問からしか生まれないと思っています。
現在では、ネットにより様々な疑問の答えが簡単に手に入りようになりました。
しかし、答えは手に入りますがそれは理解した事とは違うはずです。
悩み過ぎるのもよくありませんが、理解を深める為には、何かを目一杯楽しむ為には、必ず疑問が必要なはずです。
些細な事でも来店し相談してもらえればと思います。
もちろん、当工房だけではなく複数のリペア屋さんをまわってみるのもありだと思います。
知恵袋に頼らず、実際に疑問をぶつけに行ってみるのも良いのではないでしょうか?