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2015年09月02日

初めてのリペアショップ

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‪初めてのリペアショップ
 
僕が初めてギターの修理屋さん・リペアショップに行ったのは高校生の頃でした。
 
その頃、雑誌などで楽器の調整方法の記事を目にし、自分でも弦高やオクターブ、トラスロッドの調整を、こんな感じかなぁ程度の気持ちで雑誌などを見ながら始めるようになりました。
 
それから、ネックには単純な反りの他に “ねじれ” という状態があることを知り、高校生の僕は、上手くネックの状態を見る事が出来ないにも関わらず、自分のネックはねじれているのではないかと勝手に疑うようになりました。
 
そして初めて、リペアショップへ行ってみようと思うようになりました。
実際には有名なお店を3、4軒まわり、自分のギターのネックがねじれてないかを見てもらいました。
 
何故複数のお店をまわったかというと、どこのお店でも問題ないですょと言われたのですが、僕はリペアマンの言ってる事が信用出来なかったからです。(失礼なヤツです...)
高校生の自分の目には、自分の楽器のネックがどう見てもねじれてるように見えていたのです。
 
つまり、自分がきちんとネックの状態を見れなかった為に、僕は複数のお店をまわることになってしまったという事です。
 
実際には、ネックの状態・弦高などを見るのは結構コツがいります。
楽器の状態を確認する単純な作業ですが、リペアのお仕事をしているなどの方を除くと、ある程度楽器を弾いている方でも、高校生の頃の僕のように正確に状態を見れないという人は意外にも多いです。
楽器屋さんの店員さんなども、どこまで正確に見れるかは結構疑問だったりします。
 
しかし、実際に僕がリペアをお仕事にするようになった今でも、些細な事でも自分の楽器に対して何か疑問を持つ事はとても大切だと思っています。
高校生の頃の僕のようにリペアマンを疑うのもありだと思います。
自分が納得するまで悩む事も時には大切です。
発見や理解は疑問からしか生まれないと思っています。
現在では、ネットにより様々な疑問の答えが簡単に手に入りようになりました。
しかし、答えは手に入りますがそれは理解した事とは違うはずです。
 
悩み過ぎるのもよくありませんが、理解を深める為には、何かを目一杯楽しむ為には、必ず疑問が必要なはずです。
 
些細な事でも来店し相談してもらえればと思います。
もちろん、当工房だけではなく複数のリペア屋さんをまわってみるのもありだと思います。
 
知恵袋に頼らず、実際に疑問をぶつけに行ってみるのも良いのではないでしょうか?
posted by Mesa at 19:01| Comment(0) | 修理 / Mesaの日記

2015年08月31日

フレットの減り防ぐ  

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フレットの減りは、誰もが恐れている事です。
何故なら、修理に出さなければいけないしお金がかかるからです。
軽度であっても擦り合せ、減りが大きければリフレットが必要になります。
しかし、僕の見てきたプレーヤーさんのほぼ100%が、減りが嫌だと思いながら十分なケアをしていません。
 
僕のギターのフレットはリフレットして半年経っていますが、まだ曇っていません。
しかし、多くの楽器店で売っている楽器、そしてほぼ全ての修理に持ち込まれる楽器のフレットは完全に曇っています。
これを読んでいる方のフレットも、おそらく曇っていると思います。
フレットの曇りは、サビ/酸化によるものです。
 
僕は、フレットの減りはフレットの曇りが大きく関係していると思っています。
この事についてはかなり前にここで書きました。
しかし、連日曇ったフレットを見ていて勿体ないなぁと思う事が多々あるので、この事についてまた書いてみようかと思います。
 
フレットが曇る原因は、弾いた際の汗や手垢です。
そして弦が錆びる原因も同じです。
更には、弦のサビはフレット移ってしまいます。
そして、弦のサビもフレットに移ります。
 
つまり、一度サビが発生してしまうといくら弦を新品に交換しても、サビの連鎖によりフレット側からサビがやってきてしまいます。
ブリッジ部も直接手が触れるので、そこでもサビの連鎖は発生してしまいます。
 
サビの進行を止めるには、根本的にサビを取り除き、錆びた弦は張らず、日頃のケアによりサビを発生させないようにする事です。
 
まずサビを取り除くには、一度フレットを研磨剤などでピカピカの状態に磨くというのが簡単な方法だと思います。
 
そしてケアについては、以前にも書きましたが、少しでも楽器を触った後は必ずウエスで弦1本1本を拭き、フレットも全て拭く。
そしてFast-Fretなどの保護材を弦・フレットに塗るということです。
(経済的に見て、ウエスとFast-Fretを買ってこまめに弦交換しても、擦り合わせ・リフレットの時期を先延ばし出来るなら、相当お得だと僕は思います。)
 
当工房のフレット擦り合わせ・リフレット作業も、フレットをピカピカに磨き上げてお渡ししています。
そして、多くの方人が初めて見るツルツルピカピカのフレットに驚かれます。
  
しかし、1ヶ月後にその楽器を見せていただくと、もぅ曇ってしまっていたりします...
 
つまり、せっかく擦り合わせ・リフレットをしても、1ヶ月後にはまたサビの連鎖にハマってしまっているということです。
 
曇ったフレットは滑りが悪く摩擦が大きいので、弾く際に余計に力を入れ弦を押さえ、押し付けるようなかたちでフレットを削っていきます。
曇ったフレットからサビが移った弦は、表面がヤスリのようにザラザラになり弾く度にフレットを削っていきます。
 
そして、短期間でまた擦り合わせ・リフレットの必要がでてきてしまいます。。。
 
多くの方がケアできないのは、正しいケアの仕方を知らないか面倒くさいからやらないかのどちらかです。
しかし、全ての方がフレットの減りを嫌がっているはずです。
 
フレットの寿命は楽器の寿命です。
美しいフィニッシュのボディーをポリッシュで磨くより、フレットをピカピカに保つ方が楽器は喜ぶと思います。
 
高い修理代を払う前に、日頃のケアを心がけたいものです。。。
高い楽器を買う前に、日頃のケアを知っておきたいものです。。。
 
また、ナットの溝の高さが適正でない(低い)ため、不必要に弦がフレットに当たりフレットを削っていってしまうという事もよく起こります。
1フレットが減っている場合は、ナットも怪しい場合が多いですね。
つまり、ナットが不良でも楽器の寿命は短くなってしまいます。
 
 
フレット磨きのやり方が分からない、自分でやるのはちょっと...という方の為に¥3,240(税込)にて当工房でもフレット磨きを受け付けております。
 
posted by Mesa at 18:58| Comment(2) | 修理 / Mesaの日記

学生さん応援企画!★学割☆

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文化祭・学園祭のステージに向けてバンド練習なんていう学生さんも結構いるかと思います。
 
そこで、中/高/大学生さんを対象に
楽器の基本である
『ネックの反り/トラスロッド』&『弦高』の調整を
¥2,160(税込)にてご提供させていただきます。
(来店時に学生証なんかを見せてもらえればOKです。銀糸町・富里の両店舗で実施します。)

ちょこっとした調整だけで、楽器はとっても弾きやすくなったりするものです。
練習も本番ももっと楽しくなるよう学生さんを応援させていただきます!
 
その他、自分の楽器で気になる箇所があれば、その場で無料でチェックもさせてもらいます★
分かんないことも気軽に質問しちゃって下さい☆
 
9月〜10月末までの期間限定の価格なので、この機会に弾きやすい楽器を手に入れちゃいましょう!
posted by Mesa at 17:42| Comment(0) | 製作 / 販売 / 店舗

2015年08月29日

ネック調整、弦高調整をレクチャー

9/6日曜日12時から富里、錦糸町の両店でネック調整、弦高調整のレクチャーを行います。
内容はトラスロッドを回してのネック調整と、弦高調整をレクチャーし、参加者の楽器をそれぞれ参加者ご自身に調整して頂きます。
アコースティックギターで参加の方はサドルを削っての調整はいたしませんので、調整可能な楽器の参加者の楽器を見て参考にしていただきます。
ご自身で自分の楽器の状態を把握出来るようになり調整も出来るようになれば楽器購入時や楽器管理にも役立てて頂きたく企画しました。
当日はご自身の楽器1本と使用している弦をご用意ください。
参加費はお一人3.240円で約一時間程度を予定しています。
参加希望の方は予約が必要ですので参加希望の店舗に電話又はメールでご持参の楽器名とご連絡ください。
参加人数も限定させて頂きますので定員数に達しましたら締め切らせて頂きます。

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posted by Mesa at 15:12| Comment(0) | 修理 / Mesaの日記

2015年08月24日

Bad Cat アンプをアウトレット価格にて!

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今回販売させていただくアンプは、当工房が以前Bad Cat社の正規代理店をしていた頃にオーダーしたものになります。
 
数量限定にて、その頃のオーダー品6モデルをアウトレット価格にて販売させていただきます。
 
現在では見る事が出来ない、オーダー品ならではのマテリアルや仕様のモデルを手に入れるチャンスです!
 
もちろん新品の国内向けの100V仕様になります。
 
 
下矢印1当工房デジマートページ
http://www.digimart.net/search?shopNo=4879
posted by Mesa at 18:44| Comment(0) | 製作 / 販売 / 店舗

2015年08月22日

フレットは必要なのか?

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当工房のブログ内で行われている座談会にて、フレットに関する質問が寄せられましたので、今回フレットについて書いてみます。
(ただ、フレットについては長くなりそうなので、今回はザックリ書いてみたいと思います。)
 
質問の内容は、
“そもそもフレットは必要なのか?”
“形・高さなど色々あるが、素材の違いはないのか?”
“フレットの違いは弾きやすさの問題だけで、音には関係ないのか?”
といったようものでした。
 
まず、フレットの必要性ですが、フレットレスの楽器が存在しているので、必ずしも必要というわけではないと思います。
ヴァイオリンなど歴史ある古い楽器にもフレットはありませんし。
 
しかし、フレットの有無では多くの事が異なります。
 
1番の違いは音程感でしょうか。
フレットがある楽器は、無意識に5フレットの位置を押さえても5フレットの音程が簡単に出ますが、フレットレスでは正確な位置を意識しないと5フレットの音程を出す事が出来ません。
これは、ギターやベースがヴァイオリンなどに比べて一般的に受け入れられている要因の1つではないかと思います。
僕も、初めてギターを買ったその日に音楽の教科書を使って“荒城の月”が弾けたのもフレットがあったお陰だと思います。
ただ、だからといってフレットがある方が優れているというわけではないと思います。
 
次に、フレットの有無での音の違いです。
これも全く別ものだと思います。
更には、スライドなどのテクニックを組み合わせて弾くと、フレットの有無のニュアンスの違いがフレーズにも随所に現れるかと思います。
 
素材についてですが、これも様々な物が様々なメーカーから販売されています。
最近のメジャーな所だとジェスカーやジムダンロップでしょうか?
 
もちろん他にも様々なブランドネームで多くのフレットが販売されており、素材の種類も様々です。
 
大きく分けると一般的なニッケル、次にステンレス、コアな所でブラスなどがあります。
更には、成分の配分量の違いや原料の産地、製法などの違いにより、同じニッケル、ステンレスなどという名前で販売されていても、メーカーが違えば音や硬さなどが大きく違います。
 
そして、上記のような素材の違いにより音にも違いが出ます。
ギターを弾く場合、開放弦でない限り弦はフレットの頂点とブリッジの駒の先端の2点で支えられ音を作り出しています。
そう考えるだけでも音への影響がありそうな気がしてきますね。
 
更に言えば、弦の振動はその2点を通りネックやボディーに伝わっていきます。
 
つまり、弦の振動はフレット・ブリッジというフィルターを通り、楽器全体へ広がっていきます。
フレットレスでは、このフレットというフィルターを通る事がないので、音に違いを生んでいるとも言えます。
 
さらに、フレットには様々な要素が絡み合い音に影響を与えていると思いますが、これについて書いているとまた長くなりそうなので次の機会に書いてみたいと思います
posted by Mesa at 19:10| Comment(0) | 修理 / Mesaの日記

2015年08月21日

●定休日のお知らせ●

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●定休日のお知らせ●

錦糸町店・富里店ともに、来週より火曜日を定休日とさせていただきます。
ご来店の際はご注意下さい。

※その他、臨時休業・営業時間の変更などがあった場合も、ブログ・Facebook・Twitterにて随時お知らせさせていただきますので、宜しくお願いいたします。
posted by Mesa at 18:29| Comment(0) | 製作 / 販売 / 店舗

●お知らせ● 基本調整パックのキャンペーン実施!

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錦糸町店・富里店共に9月いっぱいまで、基本的な調整や弦交換をパックにしたメニューをキャンペーン的に実施したいと思います。

以前にも弦の巻き方などをブログ・Facebookなどに書いた事がありますが、楽器によって巻き方も様々なので質問される事も多いです。
そこで、弦の交換に始まり、トラスロッドの調整、弦高調整、オクターブ調整を内容としたメニューを用意し、基本的にその場で調整方法をレクチャーさせていただき、実際にやってみてやり方を覚えて帰っていってもらっちゃおうという物です。
その場合、作業時間もそれなりに長くなってしまう事がありますので、事前にご連絡、またはお時間に余裕を持ってご来店下さい。

実際に自分の楽器を基本調整出来るようになれば、次回の楽器購入時にも不良品などに当たってしまうなどの失敗も軽減出来るかもしれませんし、ライブ直前であっても、自身でセッティングを変えられるという意味でも覚えておいて損はないと思います。


●エレキギター・ベース
内容:弦交換・トラスロッド調整・弦高調整、オクターブ調整

工賃
¥6,480(税込) ヴィンテージタイプのストラトなど、トラスロッドを調整する際にネックを取り外す必要があるタイプ
¥5,400(税込) レスポールのように、ヘッド部分でトラスロッドを調整するタイプ

フロイドローズ付きのギターの場合上記の価格に+¥4,320(税込)となります。
その他、特殊な物はご相談下さい。



●アコースティクギター
内容:弦交換、トラスロッド調整

工賃
¥3,240(税込)
その他、弦高調整などはご相談下さい。


※弦代金は別途いただきます。
もちろん、ご自身がいつも使っている弦を持ち込んでいただいても結構です。
posted by Mesa at 16:42| Comment(0) | 製作 / 販売 / 店舗

2015年08月16日

ゆるいネックポケットを作ってみました。

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今回実験に使ったギターは、Fender Custom Shop 1969 Closet Classic Stratocasterです。
元々は、ネックを外す際に少し抵抗を感じるくらいピッタリに仕上げられたポケットでした。
精度が悪い感じではありませんでした。
 
世間でも、ここの精度を気にする人は多いようです。
最近のハイエンド系や工房系の楽器は、精度良くピッタリ隙間のないサイズで作られているものが多いですね。
 
しかし、逆にここがゆるゆるだとどうなのかと思い、両脇の壁の部分を削ってみました。
ゆるいポケットに悪い印象を受ける方は多いです。
見た目でも、単純に精度が悪くて良くないだろうと思うのもまぁ分かります。
 
そこで、実際に上記のストラトのポケットを削ってみました。
作業後は、画像にあるように弦の袋がスルっと入る位の隙間ができました。
目で見ても隙間があるのがわかります。
隙間自体は0.5mmだろうが3mmだろうが、ネックにポケットの壁が触れていなければ音への影響は同じかと思います。
ただ、ガッツリ隙間っぽいのは精神衛生上よろしくないかとは思います。
もちろん、一度削ってしまうと後戻りは出来ません。。。
 
結果この個体に関しては、生鳴りが結構大きくなりました。
弦が、以前より自然に振動出来るようになったようにも感じます。
 
また、元々あった音の固さも薄くなりソフトになったように感じます。
アンプに繋いでみると、出音が太くなっています。
のっぺりし過ぎない適度なソフトさを感じます。
ピッキングの強弱の感じは、以前よりも出しやすくなっています。
 
ポケットがゆるくなる事で、ネックのセンターずれが起きやすくなるかと思いましたが、ジョイントネジの穴の精度が悪くなければ、そこまで問題ではなさそうです。
 
実際に試した感じでは、悪い感じは全くしませんでした。
むしろ、僕的にはこちらの方が断然好みですね。
 
こうして楽器をいじっていくと、全ての部分がピッタリと精度良く作っても、気に入った音が出てくれるわけではないんだとつくづく感じます。
他の楽器も、削ってゆるくしてみようかと思います。
 
ただ、実際には弾く場所に行って使ってみないとわからない部分もあると思うので、今度どこかに持ち出して試してみたいと思います。
 


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タグ:Mesaの日記
posted by Mesa at 12:56| Comment(3) | 修理 / Mesaの日記

2015年08月15日

錦糸町店☆営業時間変更のお知らせ

来週月曜日(17日)は、15:00開店とさせていただきます。
宜しくお願いいたします。

★Tokai ES CUSTOM VNT (中古)★
下矢印1http://www.digimart.net/cat01/shop4879/DS01699856/

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posted by Mesa at 18:42| Comment(0) | 製作 / 販売 / 店舗